FP3級 2016年9月 実技(FP協会:資産設計)問20

【この問題にはが用意されています。読んでから回答してください。】

問20

明さんは、会社の定期健康診断で異常を指摘され、2023年5月に3週間ほど入院をして治療を受けた。その際の病院への支払いが高額であったため、健康保険の高額療養費制度を利用した。明さんの2023年5月における保険診療に係る医療費の自己負担額は30万円(総医療費100万円)であったが、この場合、高額療養費制度により払戻しを受けた後の最終的な明さんの負担金額として、正しいものはどれか。なお、明さんは全国健康保険協会管掌健康保険(協会けんぽ)の被保険者で、標準報酬月額は「50万円」である。また、高額療養費の多数該当および世帯合算については考慮しないものとする。
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  1. 87,430円
  2. 212,570円
  3. 219,570円

正解 1

分野

科目:A.ライフプランニングと資金計画
細目:4.社会保険

解説

高額療養費制度とは、同一月(1日~末日)にかかった医療費の自己負担額が高額になった場合に、加入している健康保険の窓口に申請することよって、一定の金額(自己負担限度額)を超えた分が後で払い戻される制度です。自己負担限度額は、年齢および所得状況等により設定されています。また、申請手続きには「事後申請」および「限度額適用認定証の提示」の2通りの方法があります。

2023年5月に発生した昭さんの総医療費は100万円です。明さんの標準報酬月額は「50万円」ですので、標準報酬月額28万円~50万円の区分の計算式を使用して自己負担限度額を計算します。

 80,100円+(1,000,000円-267,000円)×1%=87,430

よって、正解は[1]です。

自己負担限度額を超えた部分は後から高額療養費として返ってくるので、涼介さんは請求により「300,000円-87,430円=212,570円」の支給を受けることができます。